- 荷物預かりサービスの種類
- 荷物預かりサービスを利用する理由
- 荷物預かりサービスの料金相場
- 荷物預かりサービスを提供している引っ越し業者
- 荷物預かりサービスを利用する際の注意点
旧居を退去したものの、まだ新居の準備が整っておらず、荷物を運ぶことができない。
こうした理由で、引っ越しの際に荷物預かりサービスを利用する人も多いです。荷物預かりサービスを利用すれば一時的に荷物の保管場所ができるため、まだ新居が決まっていなくても荷物を持ち運ぶ必要がありません。
しかし、荷物預かりサービスについて、あまり知らない人も多いのではないでしょうか。
この記事では、荷物預かりサービスの種類と料金相場、引っ越しの際に荷物預かりサービスを利用する理由についてまとめています。実際に荷物預かりサービスを提供している引っ越し業者も紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
引っ越しの荷物一時預かりサービスとは
荷物一時預かりサービスとは、名前の通り、荷物を一時的に預かってもらえるサービスのことです。
引っ越しの際、退去と新居への入居がズレている場合や、タイムラグがある場合などに一時的に荷物を預かってもらえます。荷物預かりサービスは、基本的に予約制となっており、当日いきなり使うということはなかなか難しいです。
荷物預かりサービスは、主に以下の3種類があります。
- 引っ越し業者による荷物預かりサービス
- トランクルームによる荷物預かりサービス
- 宅配収納サービス
引っ越し業者による荷物預かりサービス
多くの引っ越し業者では、荷物預かりサービスに対応しています。ただし、ほとんどの場合、オプションとなっているため、通常プランとは別で申し込んでおく必要があります。
引っ越し業者による荷物預かりサービスを利用するメリットは、わざわざ利用者が荷物を保管場所まで持っていかなくていいことです。旧居から荷物を搬出する際に、そのまま引っ越し業者が自社の倉庫に保管するため、自分で荷物を持っていく必要がありません。
荷物を運ぶのがプロのため、傷ついたり、破損したりするリスクも最小限に抑えられます。オプションで別料金がかかることが多いですが、保管日数が少ない場合は追加料金なしで利用できるケースもあります。
引っ越し業者の荷物預かりサービスのデメリットは、すべての荷物を預かってもらえるわけではないことです。冷蔵や冷凍のような温度管理が必要なものは、預かってもらえないことがほとんどです。また、一度預けてしまうと自由に出し入れできないことが多いため、すぐに使いたいものは手元に置いておく必要があります。
トランクルームによる荷物預かりサービス
トランクルームとは、輸送用のコンテナを収納スペースとして改造したものです。そこを倉庫として貸し出しているのがトランクルームサービスです。引っ越しの荷物一時預かりをはじめ、普段あまり使わない荷物の保管場所としても使うことができます。
トランクルームサービスのメリットは、営業時間内ならいつでも出し入れ自由なことです。引っ越し業者に荷物を預けてしまうと、なかなか自分の都合で出し入れできませんが、トランクルームならばいつでも無料で出し入れ可能な場合がほとんどです。24時間営業をしているトランクルームも多いため、かなり自由度が高いです。
トランクルームサービスのデメリットは、自分で荷物を搬入・搬出する必要があることです。自分で荷物を運ぶ手段があるならば問題ありますが、運搬手段がないならば別で手配する必要があります。また、引っ越し業者と提携しているわけではないため、自分で契約する必要があります。料金を比較すると、トランクルームサービスのほうが高いことが多いです。
宅配収納サービス
宅配収納サービスとは、預けたい荷物を自宅から宅配便で送り、業者に保管してもらうサービスです。
一般的に専用アプリやインターネットを通じて依頼や管理が行えます。荷物を梱包してから集荷の依頼をすると、宅配業者が自宅まで回収しにくるため、トランクルームのように自分で荷物を持っていく手間がかかりません。
ダンボール1箱から荷物を預けることができ、ダンボールごとに料金が発生する仕組みになっているため、少量の荷物であればトランクルームを借りるよりも料金が安いです。
宅配収納サービスのデメリットは、大量の荷物を預けるのには向いていないことです。少量の衣類や本などを預けるのには向いていますが、家財道具などの荷物量が多い場合は、トランクルームに預けたほうが料金が安いケースが多いです。
引っ越しで荷物一時預かりサービスを使う理由
では、どういう理由で荷物預かりサービスを利用することになるのでしょうか。たとえば、以下のような理由が荷物預かりサービスを利用する理由として考えられます。
- 新居に入居するまで期間がある
- しばらく使わないものを預ける
- 荷物の置き場所に困った
荷物預かりサービスを使う理由①新居に引っ越すまで期間がある
旧居を退去してから、新居に入居するまで期間が空く場合、一時的に家財を預けておく必要があります。たとえば、引っ越しの繁忙期で希望した日時に引っ越しできない場合、荷物の一時的な保管場所が必要になります。
旧居を退去してしまうと家財を持ち歩くわけにもいかないため、荷物預かりサービスを利用することになります。
荷物預かりサービスを使う理由②しばらく使わないものを預ける
引っ越しの際に、長期間使わないであろう季節の衣類や家電などを一時的に保管しておくケースもあります。しばらく使わないものを引っ越し時に持ち込まないことで、引っ越し当日の手間を削減させることができます。
すぐに使うものだけを引っ越し当日に持ち込めば、荷物があまりないスッキリした状態で新生活を始めることができます。
荷物預かりサービスを使う理由③荷物の置き場所に困った
新居に引っ越したものの、すべての荷物がすぐに置けない場合もあります。そんなとき一時的な保管場所として、荷物一時預かりサービスを利用することになります。
あまりに荷物が多すぎると生活に支障が出てしまいます。荷物預かりサービスを利用することで必要なスペースを確保すれば、余裕を持って新生活を始めることができます。
【徹底比較】荷物預かりサービスの料金相場
引っ越し業者の荷物預かりサービスとトランクルームサービスの料金相場をまとめました。
- 引っ越し業者の荷物預かりサービスの料金相場
- トランクルームの荷物預かりサービスの料金相場
- 宅配収納サービスの料金相場
引っ越し業者の荷物預かりサービスの料金相場
引っ越し業者 | 1ヶ月の料金相場 |
---|---|
日本通運 | 25,000円 |
サカイ引越センター | 20,000円 |
アート引越センター | 15,000円 |
アリさんマークの引越社 | 15,000円 |
クロネコヤマト | プランに含まれる |
引っ越し業者の荷物預かりサービスの相場は、1ヶ月あたり15,000~25,000円です。だいたい最長で5ヶ月ほど預かってくれる引っ越し業者が多いようです。また、引っ越し業者の場合、2日程度ならば、トラックに乗せたまま保管してくれるところもあります。
トランクルームの荷物預かりサービスの料金相場
トランクルームの荷物預かりサービスは、使用する広さによって料金が変わってきます。一般的なトランクルームの料金相場は以下の通りです。また、屋内にあるか屋外にあるかによっても料金相場が変わってきます。
屋外型のトランクルームの料金相場
0.7帖 | 1,100~8,250円 |
1.6帖 | 2,200~19,800円 |
2帖 | 2,200~26,400円 |
4帖 | 4,950~46,200円 |
8帖 | 6,600~77,000円 |
屋外型のトランクルームの料金相場は、安いものだと1,100円ほど、広さが必要な場合は1ヶ月で70,000円以上かかるところもあります。
屋内型トランクルームの料金相場
1帖 | 3,300~18,700円 |
2帖 | 6,600~35,200円 |
3帖 | 9,900~37,400円 |
4帖 | 15,950~47,520円 |
トランクルームを借りる場合、月額使用料のほかに初期費用がかかる場合もあります。初期費用の内訳は、トランクルームの運営会社によって若干異なります。
宅配収納サービスの料金相場
宅配収納サービスの料金は、ダンボール1箱あたりになります。だいたいダンボール1箱につき200~1,500円ほどが相場です。ここに送料が加わる場合や、荷物を取り出す際に料金が発生する場合があります。
たとえば単身の引っ越しでダンボール10箱を預けるとすると、2,000~15,000円程度かかります。
ただし、宅配収納サービスは最低利用期間が2ヶ月から6ヶ月程度に設定されていることがあるため、預けてからすぐ荷物を回収したい場合には向いていません。
荷物預かりサービスを提供している引っ越し業者
荷物預かりサービスを提供している引っ越し業者を紹介します。
- サカイ引越センター
- アート引越センター
- アーク引越センター
- 日通
- カルガモ引越センター
荷物預かりサービスがある引っ越し業者①サカイ引越センター

サカイ引越センターの荷物預かりサービスは、住居の建て替えや大がかりなリフォームなどに伴う引っ越しを対象にしています。そのため、新居がまだ決まっていない場合などには荷物預かりサービスを利用することができません。
建て替えやリフォームで新居の住居もしっかり決まっている場合ならば、長期間の荷物の保管が可能です。荷物預かりサービスの料金は、荷物量によって決まります。
荷物預かりサービスがある引っ越し業者②アート引越センター

アート引越センターの荷物預かりサービスは、引越し先の住居が決まっており、見積もりの段階で保管する期間も決まっている場合のみ、利用できます。新居の住所がまだ決まっていない場合や、どのくらい預けておくのか、まだ決まっていない場合は、荷物預かりサービスを利用できません。
また引っ越しの繁忙期になると、荷物預かりサービスの利用が難しいケースもあります。引っ越しの際に荷物預かりサービスを利用したいと考えている場合は、早めに予約するようにしましょう。
荷物預かりサービスがある引っ越し業者③アーク引越センター

アーク引越センターの場合、住居の建て替えやリフォームなどで、一時的に荷物を置く場所がない場合、トランクルームに荷物を一時保管することができます。保管期間に上限などはないため、長期間の保管にも対応できます。
荷物預かりサービスを利用する場合は、引っ越し見積もりとあわせて依頼するようにしましょう。ただし、繁忙期や倉庫状況によっては、利用を断られるケースもあります。
荷物預かりサービスがある引っ越し業者④日通

日通(日本通運)の荷物預かりサービスは、新居の住所が決まっていなくても申し込むことができます。日通では、国土交通省認定のトランクルームを利用しており、預入期間も1ヶ月未満から数ヶ月までと幅広いです。荷物預かり期間が短い場合は、鉄道コンテナの輸送で保管料がかからないように提案してくれることもあります。
日通では提携会社による荷物預かりサービスを紹介しており、トランクルーム業者「ハローストレージ」のトランクルームを使って荷物を一時保管するキャンペーンも開催しています。
荷物預かりサービスがある引っ越し業者⑤カルガモ引越センター

カルガモ引越センターでは、自社のトランクルームで荷物の一時預かりサービスを提供しています。引っ越しにあわせた依頼で、保管期間が2週間以内であれば、無料で荷物を預かってもらうことができます。そのため、2週間以内の荷物の預かりを考えている人は、カルガモ引越センターの利用を検討してみましょう。
2週間を超える場合でも、0.7畳で月額10,164円と安い料金で利用可能です。荷物預かりサービスの見積もりも無料で行っているため、気になる方は問い合わせてみましょう。
引っ越しで荷物預かりサービスを利用する際の注意点
引っ越しで荷物預かりサービスを利用する場合は、以下の点に気をつけましょう。
- 保管期間
- 荷物量
- 温度・湿度の影響
荷物預かりサービスの注意点①保管期間
荷物を預ける期間によって、最適な選択肢が変わってきます。短期間の場合、引っ越し業者が無料で荷物を保管してくれるケースもあります。
長期で荷物を保管する場合は、かなりの出費が予想されるため、金銭的にムリのないプランを選ぶようにしましょう。また、トランクルームの場合、荷物を出し入れする際に料金が発生する場合もあります。頻繁に荷物を出し入れする予定の場合は、そうした料金についても確認しておきましょう。
荷物預かりサービスの注意点②荷物量
荷物の量やサイズによっても最適な選択肢が変わってきます。たとえば、家具やバイクなどの大型の荷物を預ける場合は屋外型のトランクルームのほうが安く利用できることが多いです。
また、大きな荷物を預ける場合は、施設の出入り口を問題なく通れるかどうかも、よく確認しておきたいです。車でトランクルームまで荷物を運ぶ際は、駐車スペースがあるのか、車から預け先までどのくらいあるのかも確認しておきたいです。
荷物預かりサービスの注意点③温度・湿度の影響
預けようとしている荷物が温度や湿度の影響を受けやすい場合、保管場所の環境も非常に重要です。家電やカメラ、楽器、布製品などを預ける場合、保管場所の影響を受けやすくなります。これらのアイテムを預ける場合は、保管場所の空調設備がきちんと整っているかどうか、温度や湿度の影響を受けにくいかどうかをしっかり確認しておきましょう。
定期的に預けたものをメンテナンスしたい場合には、保管中でも自由に出し入れできるかどうかも重要です。一度預けた荷物の出し入れに制限を設けているトランクルームもあるため気をつけましょう。
荷物預かりサービスについてのよくある質問
荷物預かりサービスについてのよくある質問とその答えをまとめました。
- 新居が決まっている場合は、どの荷物預かりサービスが向いている?
- 住所が決まっておらず、長距離の引っ越しをする場合は、どの荷物預かりサービスがいい?
- 住所が未定で、近距離の引っ越しだと、どの荷物預かりサービスがいい?
- 新居が決まっている場合は、どの荷物預かりサービスが向いている?
-
すでに新居の住所が決まっている場合は、引越し業者の荷物預かりサービスがおすすめです。引っ越し業者に依頼すれば、手続きが1回で済むため、余計な手間がかかりません。料金も引っ越し料金に含まれるため、総額を把握しやすいです。
- 住所が決まっておらず、長距離の引っ越しをする場合は、どの荷物預かりサービスがいい?
-
まだ新居の住所が決まっておらず、長距離の引っ越しをする予定の場合は、宅配収納サービスがおすすめです。全国に対応している宅配収納サービスを利用すれば、住所指定してその場所に荷物を送ることができます。引っ越し時点で住所が決まっていなくても、あとから送り先を決められるため、とても便利です。
- 住所が未定で、近距離の引っ越しだと、どの荷物預かりサービスがいい?
-
住所がまだ決まっておらず、近距離の引越しをする予定の場合は、トランクルームサービスがおすすめです。トランクルームは自由に荷物の出し入れができるため、住所が決まり次第、荷物を運ぶことができます。また、季節のものなど、しばらく使う予定がないものは、そのまま預けておくことも可能です。
荷物預かりサービスについてのまとめ
荷物預かりサービスについてまとめました。
- 引っ越し業者による荷物預かりサービス
- トランクルームサービス
- 宅配収納サービス
- 新居に引っ越すまで期間があるから
- しばらく使わないものを預けたいから
- 荷物の置き場所に困ったから
- サカイ引越センター
- アート引越センター
- アーク引越センター
- 日通
- カルガモ引越センター
荷物預かりサービスは、業者や施設によって、サービスの質や料金にかなりの差があります。
すでに新居が決まっているならば引っ越し業者の荷物預かりサービスを利用するのがおすすめです。わざわざ別に手続きする必要がないため、手間なく荷物を預かってもらうことができます。まだ新居の住所が決まっていない場合は、宅配収納サービスを利用しましょう。宅配収納サービスだと、後から送り先が決められるため、まだ新居の住所が決まっていなくても問題なく利用できます。
荷物預かりサービスには、それぞれ一長一短があるため、どのサービスが自分に最適なのかよく考える必要があります。それぞれの特徴についても、この記事で詳しくまとめているので、ぜひ参考にしてください。
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